~マイナンバー制度と事業の許可~

いよいよ10月から
「マイナンバー」の通知が開始されます。
(制度の開始は年明けから)

「どういった制度か?」
ということについては、
他でたくさん書かれているので私は書きません。

ここでは
「建設業許可や運送業許可など、
 事業の許可に携わる
 行政書士としての視点」で
私が考えるマイナンバー制度について書きます。


マイナンバーが稼働すると、
すべての法人と個人に番号がふられます。
※法人にもマイナンバーがつきます。

役所を超えて
情報が簡単に引っ張れるようになるこの制度。
ビクビクするのは、
「法人で、従業員がいるのに
 社会保険を払っていない企業」
でしょう。
※違法です。

社会保険料の時効は2年なので、
社会保険未加入がばれたとき、
請求される保険料は2年分。
これを払えるのか?

そして、今後の社会保険料を払い続けられるのか?

小さな会社だけれど法人組織になっていて、
今の経営状況ではとても社会保険が払えず、
社会保険に加入することが
従業員のためになるはずが、
社会保険を払うことが
従業員を路頭に迷わせることになる
(会社がつぶれる)ことになるかもしれない。
そんな企業さんもあるのではないでしょうか。

「マイナンバー倒産」
なんて言葉が流行するかも??


そこで考えられる(合法な)抜け道が、
「法人から個人への組織変更」。

これまでの「払うはずなのに払っていない分」は
逃れられなくても、
「これから払い続ける分」を考えると
「悪い話ではない」という企業さんもいるのでは。

個人事業であっても従業人が5人以上いれば
社会保険に加入しなくてはいけませんが、
従業員が5人未満の個人事業では、
加入は義務ではありませんから。
※細かい話は社労士さんに聞いてください。


(ここからが行政書士の分野ですが・・・)

事業許可の中で、建設業を例に挙げましょう。

法人としてとった許可は、個人に引き継げません。
そして、登録されている人
(許可を取るのに必要な技術や経営の責任者など)
も引き継げず、
また、他の建設業者で登録されている人は
新たに別の建設業者で登録できません。

よって、法人で「廃業届」を出して、
登録されていた人の登録を外して、
新たに個人事業として、新規で許可申請をする。
という流れになります。

許可をとるにも更新をするにも
(また入札の関係などでも)
「社会保険に加入していること」
の証明を出します。
しかし、個人事業で従業員5人未満など、
加入義務がない場合は、
未加入のままで許可の取得・更新ができます。

建設業許可の、役所での審査期間は2~3ヶ月。
(混み具合にもよりますが、岐阜県では
 1カ月ほどで許可が出ることもあります。)

注意するべきは、
新たに許可申請をする直前に(法人の)廃業届を
出さなくてはいけないので、
役所での審査中は許可がない
(500万円以上の工事が請負えない)
という点です。

そして、社会保険料のメリットと
比べておきたいのは、
法人から個人にしたときのデメリット。

・法人の清算に費用がかかる
・税法の問題(所得によっては法人の方がお得)
・銀行借り入れをしている場合は、銀行に相談が必要
・個人より法人の方が、信用力が高い
・今後の雇用に与える影響
 (良い人材が入ってくれるか)

※詳しく比較したい方は、
 社会保険のことは、社労士さんに、
 税金のことは税理士さんに、
 会社の解散のことは司法書士さんに
 相談してください。
 必要な場合はご紹介します。


株式会社が1円でつくれることになったとき、
事業開始の時点からいきなり
株式会社を設立することが流行ったようですが、

「ひとまず個人事業で立ち上げて、
 経営が軌道にのってから法人化」
という流れにまた戻るかもしれませんね。

建設業許可、運送業許可ならエール行政書士事務所