さて、月曜恒例「読んだ本シリーズ」
こちらも、日経新聞の広告で
つい買い求めてしまった中の一冊。
もし幕末に広報がいたら
「大政奉還」のプレスリリースを書いてみた
鈴木正義・著 金谷俊一郎・監修
(日経BPマーケティング)
著者はアップルやレノボで広報を担当していた方。
広報の役割とは何か?
を語りながら、歴史上のアレコレのプレスリリースを
書いては説明している、面白い設定の本です。
・元寇に失敗した元軍の言い訳
・忠臣蔵の吉良家側視点の情報発信
・明治政府による廃藩置県の「よくあるご質問」
・松下村塾の塾生募集
・信長軍の求人
もはやこのラインナップだけでも面白いのですが、
問い合わせ窓口のメールアドレス等
細部まで凝っていて面白いのです。
ネタがちりばめられていて、繰り返して読むと
1度目には気づかなかったネタに気づくかも。
設定としてはギャグみたいな本ですが
日経が出しているだけあってもちろん学びの本です。
広報というのは
どのタイミングでどの情報をどう出すか
動かしたい相手の心情を計算した高度な心理戦
です。
人は「事実」より
「共有できる物語」に惹かれるもの。
それをわかったうえでの
情報発信や振る舞いが必要ですね。
企業の広報担当者に限らず、
「いつ誰にどう見られるかわからない」現代社会
において、心に留めておきたいことです。
それにしても、
長篠方面で南蛮の新技術に興味のある
健康な若い方を募集している
プレスリリースなんて、面白いですよね。
(もちろん信長軍からの発信です)
ちなみに、解説もありますし、
歴史に詳しくなくても楽しめます。
(私はあまり歴史に詳しくないです)