もし幕末に広報がいたら(読んだ本シリーズ13)

 

さて、月曜恒例「読んだ本シリーズ」

こちらも、日経新聞の広告で

つい買い求めてしまった中の一冊。

 

 

もし幕末に広報がいたら
「大政奉還」のプレスリリースを書いてみた
鈴木正義・著 金谷俊一郎・監修
(日経BPマーケティング)

 

著者はアップルやレノボで広報を担当していた方。

広報の役割とは何か?

を語りながら、歴史上のアレコレのプレスリリースを

書いては説明している、面白い設定の本です。

 

 

・元寇に失敗した元軍の言い訳

・忠臣蔵の吉良家側視点の情報発信

・明治政府による廃藩置県の「よくあるご質問」

・松下村塾の塾生募集

・信長軍の求人

 

 

もはやこのラインナップだけでも面白いのですが、

問い合わせ窓口のメールアドレス等

細部まで凝っていて面白いのです。

ネタがちりばめられていて、繰り返して読むと

1度目には気づかなかったネタに気づくかも。

 

本

 

設定としてはギャグみたいな本ですが

日経が出しているだけあってもちろん学びの本です。

 

広報というのは

どのタイミングでどの情報をどう出すか

動かしたい相手の心情を計算した高度な心理戦

です。

 

人は「事実」より

「共有できる物語」に惹かれるもの。

 

それをわかったうえでの

情報発信や振る舞いが必要ですね。

 

企業の広報担当者に限らず、

「いつ誰にどう見られるかわからない」現代社会

において、心に留めておきたいことです。

 

 

それにしても、

長篠方面で南蛮の新技術に興味のある

健康な若い方を募集している

プレスリリースなんて、面白いですよね。

(もちろん信長軍からの発信です)

 

ちなみに、解説もありますし、

歴史に詳しくなくても楽しめます。

(私はあまり歴史に詳しくないです)