イシューからはじめよ・読んだ本シリーズ37

 

今週の本の紹介はこちら。

ツールに関する本は多いですが、

ツールが答えを導き出すわけではないので

ツールをコレクションして満足してしまうのではなく

少し視点をずらして、より「根本」に迫った本を。

筆者いわく

「価値のあるインプットを生み出すため」の本。

 

イシューからはじめよ
知的生産の「シンプルな本質」
安宅和人・著(英治出版)

 

 

まず、本題に入る前に面白かったのは

「悩む」と「考える」の違いの話です。

 

「悩む」は答えが出ないことが前提の行為。

(本書では「考えるフリ」とまで言っています)

一方「考える」は答えが出ることが前提の行為。

 

自分が「悩んでいる」のであればすぐにやめるということ。

これは、けっこう人生の根幹かも。

 

 

そして、本題に入りますが、重要なのは

答えを出す必要性の高さ、何に答えを出すべきか

ということについてまずしっかりと向きうこと。

 

この『見極め』ができるようになれば

アウトプットの効率が各段に上がりそうです。

 

著者は、

世の中で問題とされていることの100のうち

この局面で本当に白黒をつける必要性がある問題は

せいぜい2つか3つ

とまで言っています。

 

その課題の見極めに関するノウハウは

いくつか紹介されていましたが、

面白いと思ったのは

主語を変えても成り立つものはまだ見極めが甘い

ということ。

 

 

そして

既存の手法や現在着手しうるアプローチで答えを出せること

をひとつの良い(答えをだすべき問題の)条件としています。

 

 

答えを出すべき問題を見極めた後の分析で気をつけることとして

「原因側」と「結果側」の両方で軸の整理をすること

としています。

 

人を「属性」で区切ってもうまくいかないが

生活の中の「場面」で区切ってみるとうまくいったというのは

とてもよくわかる例でした。

 

どれだけたくさんのツールをコレクションしたところで、

この本に書かれていることができていなければ

価値あるアウトプットにならないので、

意識しつづけたい興味深い話でした。

 

 

経営者、経営者さんと関わる者として
真面目なビジネス系、組織論系、経営論系
・・・に留まらず、小説、学術系まで。
『雑食読書』の鈴木が毎週1冊本をご紹介いたします。

 

岐阜・愛知・三重・静岡で緑ナンバー(一般貨物)
の許可を取るならエール行政書士事務所にお任せください。