実践型クリティカルシンキング・読んだ本シリーズ69

さて、月曜なので【読んだ本シリーズ】です。

今週の本はコチラ

実践型クリティカルシンキング

佐々木 裕子・著

「考えることが大切」「よく考えろ」と言われるわりに、学校では「考え方(思考法)」を教わることはなかったように思います。

でも、世の中には「考え方」の本はたくさん出回っており、よく読んでいます。

こちらもその中のひとつ。

1、クリティカルシンキングのステップ

まずは、目指すものを定義すること。

当たり前のようですが、意外とこれがしっかりできていないことが多いもの。

「いつまでに」「どれくらいのレベルのことを」「なんのために」目指すのか、具体的に決めます。

そして、「現状を客観的に分析し」「目指すものとのギャップを認識し」「そのギャップが生じている原因(課題)を本質的に説明できる」ことが必要です。

そのうえで「打ち手(アクション)を考える」。しかも「なぜそのアクションなのかをクリアに説明できる」ことが重要です。

考えている中で、何度でも「目指すもの」に立ち返らなくてはいけません。

青年会議所でよく言われる(そして私も後輩に言ってきた)ことと同じで驚きました。

青年会議所って意外としっかりした論理が学べるんですね。

なかなかこれが浸透しないので困っているのですが・・・

2、「で?」とならないために

なんとなく賢そうにキレイにしゃべってはいるけれど、人の論理を聞いていて、「で?」となることがあります。

この本で、そのモヤモヤがスッキリしました。

「キレイに構造化できて、しっかり分解もできていても、抽象的で結局何を言っているのかわからない」

いうパターンです。

持論を語っているようでいて、中身はなく「キレイに整理できました」というだけのもの。

聞いた後に「で?何をしたらいいの?」となってしまう。

キレイに整理したその後が重要なのですね。

それぞれをもっと具体的にしていく。

3、「砂上の楼閣型」にならないために

著者は「砂上の楼閣」と表現していましたが、キレイな論理を作っているようで、そもそも土台となる部分があやふや(センスがない)パターンもありますね。

分解する分け方も、的の絞り方も「センス」が重要だと思うのです。

そのセンスがないパターンです。

著者の言葉を借りると、「なぜその整理で分解したのか、なぜそこがいちばんの課題だと思うのか、その理由・判断基準や根拠をきちんと考え抜くことができていない」状態。

それを避けるためには、問題の本質を理解することが重要です。

本書で使われている「壁打ち」という言葉もしっくりきました。

※議論やアイディアを打ち返しあい、ブラッシュアップしていくこと。

ひとりで考えていて、うまくいかないときに「一緒にやろうか」と声をかけると「自分の代わりに考えさせてしまう(考えてもらえる)」と思われがちですが、「壁打ちの相手になるよ」と立場を明確にして声がけをするとよいのかもしれません。

経営者、経営者さんと関わる者として
真面目なビジネス系、組織論系、経営論系
・・・に留まらず、小説、学術系まで。
『雑食読書』の鈴木が毎週1冊本をご紹介いたします。
岐阜・愛知・三重・静岡で緑ナンバー(一般貨物)
の許可を取るならエール行政書士事務所にお任せください。
行政書士は『どこも一緒』ではありません。
運送業は運送業の専門家へ。

 

Share the Post:

関連投稿

上部へスクロール