月曜なので「読んだ本シリーズ」です。
「怒らない」選択法、「怒る」技術
苫米地英人 ・著
この著者(「とまべち ひでと」さんと読む)の本は好きで何冊か読んでいます。
「怒るのを我慢する」のが正解だと思われがちで、「どうしたら怒りを鎮められるか」のレクチャーは多いものですが、この本は「正しく怒るための本」です。
1,怒っていいときの条件
まずは怒っていいとき・そうではないときの判断ができるようになる必要がある。
怒っていいのは
・相手に過失があり、その過失によって自分に不利益が生じたとき
・その過失が予想外だったとき
この2点がそろっているとき。
この「予想外」の判断をする前に、私たちが普段抱いてしまうのは「予想」ではなく、「期待」であることも承知しておかなくてはならない。
(「期待外れ」は怒る場ではない)
そして、ビジネスの場はうまくいかないことも想定にいれておくべきなので、「予想外」にあたらず怒るべきではない。
(相手のミスなら損失補填をしてもらう。こちらのミスなら相手の気持ちが収まるのをまって損失補填すればいい)
2,正しい怒り方
「正しく怒る」方法として、まずは「百歩譲る」こと。
まずは相手の言葉を受け止めて、どう感じていたか、どこがどう間違っておりどう修正すべきかをしっかり伝える。
とにかく丁寧な言動を心掛けること。
どんな言葉を浴びせられても、その言葉に反応するのではなく、冷静にその言葉を選んだ相手の思考パターンに注目すべき。
怒る目的を常に頭においておき、目的からずれないように、情動的にならないようにしなくてはならない。
3,本音と建前とは
「本音と建前を使い分ける」というように、日本人は「タテマエ」を誤解していることが多い。
タテマエとは、本音を相手が受け入れやすいように加工したもの。
その加工が論理。
タテマエはウソではない。
論理という正当性のあるものでなければならない。
4,常識やルールは疑うべきもの
ひとつのルールを作ることによって、習慣すら変えてしまう。
日本では、ガイドラインでしかない公共ルールも、一旦決まると大きな強制力をもってしまう。
私たちの中に「ルールに依存すると楽」という気持ちがあるからであって、自分の頭で考えることもせず「ルール=正しい」と思いこむからです。
ルールは誰かによって都合よく作られたものであるから、ルールに疑問をもつことが必要。
5,生き残るには
エサが枯渇したときにどうすれば生き残れるのか?
「これまでエサではないと思っていたモノが、本当はエサだと気づく」
後半は「怒る技術」というより、より広範囲の現代社会に対する話になっていましたが、それも好きな話でした。
本の中では著者が過去に怒った事例が紹介されていましたが、なんとも気持ちの良いものでした。
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