月曜は『読んだ本シリーズ』です。
家庭の事情があり、早くから社会で働いていた著者は、もちろん『持たざる者』です。
でも、『逆襲』の言葉からわかるように、今は『持っている者』と言ってよいでしょう。
彼自身の人生から紡がれた言葉なので、とても読みやすく、
電車で読み始めたら一気に読んでしまいました。
持たざる者の逆襲
まだ何者でもない君へ 単行本
溝口 勇児 (著)
・疑念と敬意
成長して自由を手に入れるためには、
『疑念と敬意』をもつことが重要。
自分の固定観念に囚われると、
人の意見を聞けなくなったり、自分の意見を変えられなくなったりする。
「この人は聞く耳をもたない」
と思われると何も言われずに見放されてしまう。
自分は間違っていないかと『疑念』をもち、
他者の考えに『経緯』をもって接すること。
・要求することに臆するな
成長する人や結果を出す人は、勇気をもって
『質問できる』
『相手に要求をできる』
という点で共有する。
自分の成長や目標達成のために要求することに臆してはならない。
これを取り上げる人は少ないように感じるが、
最近結果を出している人と出していない人の差はこれであるように思う。
結局自分の要求を言っていない。
・リーダーとして一歩を踏み出せ
もともと「自由を手に入れる」という話から始まったこの本。
リーダーを、動かせる仲間やお金が増えることから
「リーダーとして成長するほど、大きな自由を手に入れることができる」
としている。
リーダーにしか見えない景色があるとも。
もちろん、リーダーはプレッシャーがかかる立場であり、
リーダーになる覚悟をもつことが難しいとも述べている。
これまで何度も「リーダーとは」の話題に対峙してきたが、
彼のリーダー像はとても腑に落ちる。
彼は、リーダーとは
・常にできない理由ではなくできる理由を考え続けられる人
・プレッシャーにさらされても成し遂げたいことのために執着できる
・言葉を共有し勇気をもって仲間を巻き込める人
としている。
1つめと2つめは個人でも(例えば「成功者とは」であっても)当てはまる話で
特に3つめが加わることによって、その人がリーダーになると感じる。
私も「カネなし、コネなし、経験なし、(なんなら幼児つき)」で起業しており、
田舎なのでまわりには「何代にもわたって経営者でお金持ち」という方が多いです。
でも、まったく自分のことを不運とは思わないし、悔しい気もしないんですよね。
彼からすると、東京の私立の大学まで行かせてもらった私は「持っている者」でしょうが、
(著者もこの本の中でふれていたが「誰と比べるか」によって違いますよね)
私はとってもすんなり読めた本です。
経営者さんと関わる者として
ビジネス系、組織論系、経営論系・・・に留まらず、小説、学術系まで。
『雑食読書』の鈴木が毎週1冊本をご紹介いたします。