毎週月曜は『読んだ本シリーズ』。
今日は野球の栗山監督です。
栗山監督のお話は聞いたことがあり、その際に
(2023年の日本青年会議所のサマコンだったかな)
お話がとても面白く、人間くさく温かく日本人らしいお人柄で
素敵な方だと知りました。
その栗山監督自身がずっとつけてきたノートから作った本です。
素敵なお話はたくさんありましたが、
今回も3点に絞って備忘録をつけておきます。
栗山ノート
栗山 英樹 (著)
・相手には泰然とした態度で。自分の中には、結果を受け止める覚悟と自分を顧みる決意を。
「泰然(たいぜん)」とは、相手に我慢をさせないこと。
※辞書どおりの意味でいくと「落ち着いていて物事に動じないこと」
未就学の子どもだって、経験を詰んだビジネスパーソンだって、
身近な人の起こる姿を見たくないもの。
成功体験を共有したいもの。
できなかったということは、何かしら理由がある。
監督と選手、年上と年下など、立場に上下がある中で
「なんでできなかったんだ」
などと聞いても相手は話せない。
会話をしていてもらせん状になってしまう。
相手に力関係を見せない。
相手に我慢させず委縮させずしゃべれる環境をつくる。
選手ができなかったのは、試合に負けたのは、
監督である自分が悪かったのだ。
どんな結果もすべて受け止めて、次にかける『覚悟』。
自分を見つめる『決意』。
・スポーツ紙の写真は気にする。選手は試合中自分の顔を見ている。自分はどんな顔をしていたか。
スポーツ紙に書かれることはあまり気にならない。
自分について否定的なことを書かれていたとしても、
そもそもチームを、野球をとりあげてくれていることがありがたいこと。
書かれていることは気にしないが、写真は気にする。
選手は自分の顔を見て戦っている。
監督の自分はどんな顔をしてそこにいたのか。
スポーツ紙に掲載された写真を見て反省することも。
・「これは良くない」という人は、自分の感覚をもとに判断しているだけ。今言われることは気にしない。
「これは良くない」、「これはダメだ」、「これは悪だ」
と言う人は、自分の感覚、価値観で言っている人。
客観的な材料をもとに判断している人は、
相手が納得する材料をもとに根拠を示して話してくるはず。
自分の感覚をもとに言われたことは気にしない。
大谷が二刀流に挑戦した際に、批判されたが
「何十年か後に今の選択を評価してくれる人が野球界にきっといると思いますよ」
と言ってくれた人も。
選手としても監督としても目立った実績がない(監督就任時)中で
監督を引き受けることになった彼だからこそ、
たくさん考えて、たくさん学んで、自分を見つめて・・・
栗山監督の覚悟や言葉の重さ、人が集まってくる人柄がよくわかりました。
経営者さんと関わる者として
ビジネス系、組織論系、経営論系・・・に留まらず、小説、学術系まで。
『雑食読書』の鈴木が毎週1冊本をご紹介いたします。