さて、月曜なので【読んだ本シリーズ】です。
今週の本はコチラ
実践型クリティカルシンキング
佐々木 裕子・著
「考えることが大切」「よく考えろ」と言われるわりに、学校では「考え方(思考法)」を教わることはなかったように思います。
でも、世の中には「考え方」の本はたくさん出回っており、よく読んでいます。
こちらもその中のひとつ。
1、クリティカルシンキングのステップ
まずは、目指すものを定義すること。
当たり前のようですが、意外とこれがしっかりできていないことが多いもの。
「いつまでに」「どれくらいのレベルのことを」「なんのために」目指すのか、具体的に決めます。
そして、「現状を客観的に分析し」「目指すものとのギャップを認識し」「そのギャップが生じている原因(課題)を本質的に説明できる」ことが必要です。
そのうえで「打ち手(アクション)を考える」。しかも「なぜそのアクションなのかをクリアに説明できる」ことが重要です。
考えている中で、何度でも「目指すもの」に立ち返らなくてはいけません。
青年会議所でよく言われる(そして私も後輩に言ってきた)ことと同じで驚きました。
青年会議所って意外としっかりした論理が学べるんですね。
なかなかこれが浸透しないので困っているのですが・・・
2、「で?」とならないために
なんとなく賢そうにキレイにしゃべってはいるけれど、人の論理を聞いていて、「で?」となることがあります。
この本で、そのモヤモヤがスッキリしました。
「キレイに構造化できて、しっかり分解もできていても、抽象的で結局何を言っているのかわからない」
いうパターンです。
持論を語っているようでいて、中身はなく「キレイに整理できました」というだけのもの。
聞いた後に「で?何をしたらいいの?」となってしまう。
キレイに整理したその後が重要なのですね。
それぞれをもっと具体的にしていく。
3、「砂上の楼閣型」にならないために
著者は「砂上の楼閣」と表現していましたが、キレイな論理を作っているようで、そもそも土台となる部分があやふや(センスがない)パターンもありますね。
分解する分け方も、的の絞り方も「センス」が重要だと思うのです。
そのセンスがないパターンです。
著者の言葉を借りると、「なぜその整理で分解したのか、なぜそこがいちばんの課題だと思うのか、その理由・判断基準や根拠をきちんと考え抜くことができていない」状態。
それを避けるためには、問題の本質を理解することが重要です。
本書で使われている「壁打ち」という言葉もしっくりきました。
※議論やアイディアを打ち返しあい、ブラッシュアップしていくこと。
ひとりで考えていて、うまくいかないときに「一緒にやろうか」と声をかけると「自分の代わりに考えさせてしまう(考えてもらえる)」と思われがちですが、「壁打ちの相手になるよ」と立場を明確にして声がけをするとよいのかもしれません。
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