思考の整理学・読んだ本シリーズ11

読んだ本の紹介シリーズです。

 

 

思考の整理学
外山滋比古・著(筑摩文庫)

 

『東大・京大で1番読まれた本』の異名をもつ本。

(2008年に東大・京大生協の書籍販売ランキングで1位を獲得したそうです)

 

本

 

『思考』の本です。

1986年の発刊で著者はもう亡くなっていますが、

『2022年書き下ろし作品』

と書かれていても、違和感なく受け入れられそう。

(それも恐ろしい話です)

 

 

1,グライダーと飛行機の思考

 

飛行機は自分で空を飛びますが、

グライダーは引っ張られて飛ぶもの。

自力では飛びません。

 

この本では、思考を『グライダー型』と『飛行機型』

に分けて捉えています。

 

ご想像のとおり、学校教育はグライダー型。

 

今の学校は、教える側が積極的でありすぎる。親切でありすぎる。

 

いまのことばの教育は、はじめから意味をおしつける。

 

という記述を読んで

 

 

そうそう。
最近の若い子は、大人(しかも私の周りにいるのはほぼ会社役員)なのに、
他人に時間をかけて教えてもらえるのが当たり前、
しかも「系統だって教えてもらえるもの」と思ってるんだから。

 

そうそう。
最近の若い子は、すぐに答えを求めたがる。
「やってみてわかる」っていうのは拒否。
すぐに答え(理由や結果)を求めて、
それが与えられなければ拒絶するんだから。

 

なんて、私が『近頃の若い子は・・・』論

展開しようとしたら、

この本が出たのは私が物心ついたころでした(笑)

(私1983年生まれ、この本1986年生まれ)

 

『なぜ』を問う力、自分で問題を見つけ出す力が必要ですね。

 

 

2,見つめる鍋は煮えない

 

課題をただ昏々と考え続けているのではなく、

『寝かせる』必要があるとのこと。

 

本当にそうだと思います。

私も、寝るか温泉に行くかですね。

 

この本では、考えを一旦寝かせておくことで

頭の中で化学反応が起こると言っています。

 

 

実際、締め切りギリギリに作ってきた資料、

ソレしかやってこなかった(それだけを考え続けるのも正義ではない!)人の資料は、

見ていればわかりますよね。

 

企画を作った後に一旦離れる時間があれば

いろいろな視点が沸き起こってくるので

断然ブラッシュアップされた資料が

出てくるはずなのに。

 

寝かせる時間がなかったものは、

ミスが多いだけでなく、

視点が薄い(自分目線だけ)うえに、

大局感がない(枝葉だけしっかりしている)ので

人を巻き込めないんですよね。

 

 

・・・ああ、これJCメンバーに言いたい(笑)

そうそう、

そもそもなぜこの本を読もうと思ったかというと

今年の日本青年会議所の会頭が紹介していたからなんです。

抱えている規模は違うけれど(私は多治見の長)、

同じことを感じているのだろうなとお察しします(笑)

 

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