廃止届出、休止届出が事前届出制になりました

令和元年11月1日に運送業に関わる大きな法改正がありました。

あまり知られていませんが、実際に運送業をやっていく中で実は影響を受ける改正ポイントに「運送業許可の廃止届出・休止届出が30日以上前の事前届出制になった」があります。
過去、運送業の廃止届出・休止届出は「事後届出制」でした。それが「30日以上先の日付を指定して〇月○日に廃止・休止します」と事前に届け出なくてはならなくなったのです。

これが現実的にどんな問題になるかというと・・・

前の制度では何かあったときに慌てて廃止届出を出して、「運送業を廃業してしまうこと」という「監査逃れ」「処分逃れ」ともとられる行為が可能でした。
ところが今の制度では、例えば死亡事故が発生してしまったとき、監査前に事業廃止届を提出したとしても、事業廃止届は事前届出となり実際に廃業できるのは30日以上先になったので、その間に何らかの処分がくだる可能があります。すると、その会社の役員が別の運送会社の役員でもある場合には別の運送会社にまで影響を及ぼします。
他にも、「運行管理者が1人しかいないのに、その運行管理者が急に退職して他の会社の運行管理者になると言っている」というとき。運行管理者として登録されている状態では、その人は別の会社で運行管理者として登録することはできません。
そのため運行管理者を解任する届出をしなくてはならないのですが、自社の運行管理者が1人もいない状態では運送業の許可は持ち続けられません。
過去のルールであれば運行管理者がいなくなった日に運送業を休止したという届出をすれば済みました。
ところが新しい制度では30日以上先の日付を指定して廃業届出を提出することになります。本来、運行管理者がいない状態にはできないので、30日以上経った後にようやく運行管理者を解任して、その方が別の会社で運行管理者として選任できるようになるわけです。
廃止届出、休止届出が30日以上前の事前届出制になったことは、あまり知られていませんが、現実では問題となることもあります。どうぞご注意ください。